明日の向こう

今更ながら「天体観測」の話。
あのドラマの中で一番印象に残った言葉がひとつだけあって・・・

「子供の頃はなんでも出来ると思ってたのにね」

っていうセリフなんだけど、印象に残ってるといいつつも誰が言ってたかは忘れちゃってるし、
言いまわしが微妙に違う気もするのですが。
確か、夢を追いかけても追いかけても叶えられなくて、ふがいない自分に対して言ってたような
言葉だったと思うのだけど・・・違ってたらすんません（苦笑）。
それでね、何気なく見ていたドラマの中のその言葉の響きがなんかとても切なくて。
私も子供の頃はそれなりに夢があったし。
夢っていうか、無邪気に「アレになりたいコレになりたい」って言ってるだけだったけどね。
自分にその夢を叶えるだけの能力があるかとか、そういう環境にいるのかとか、そんなことは何も
分からなかった頃だから。だからこそなんでも出来る気がしてたんだろうなぁ。
年を取るにつれて自分の限界が分かったり現実の厳しさが分かったり、悲しいことだけどどんどん
臆病になって足を踏み出せなくなっちゃう。夢に対してだけじゃなく色んなことに対して・・・。
実際私は今こういう生活を送っていて、不満も言うし愚痴もこぼすけど、だからって他になにか
やりたい事があるわけじゃなくって・・・気持ちのやり場が無いっていうか、どうしようもない。

でもねー、こんな事を言いながらも私はけっこう“幸せ者”だと思ってる。
家族がいて友達がいて大好きな人がいて音楽があって。
当たり前の毎日を送れる自分がどれだけ恵まれてるかって、分かってるつもりなのにね。
「しあわせの条件」は意外に身近にあるんだよきっと。



繰り返す毎日だって　違う意味がそこにある気がする